③「集落」の人口減少、「どうなるか」から「どうするか」へ向け「シミュレーションツール使ってみませんか。~佐渡島の集落を例にデータセット~

By gkmyhn, 2022年6月10日

r4.6.16更新:地域規模に応じた事例を記載したツールを提供するため、タイトルに以下のとおり番号を振りました。①市町村 ②旧市町村(1500-10000人程度) ③集落(1000人前後)
r4.6.21更新:「集落」への当ツールは、限定した使い方とするよう内容を変更
r4.6.27更新:本文の「①移動率・・」の朱書き部分を加えました。

はじめに

    • この人口再生シミュレーション・ツールは、「集落」で使うことを想定しています。
    • 既に、「市町村」、合併前の「旧・市町村」で使うツールを提供しています。異なる点は使い方をわかっていただくための事例として取り上げた「地域」括りだけでツールそのものは同じです。
    • 今回は、「生活の現場は”集落”だ」ということを想定してみました。
    • 他の集落の方へ ~自分の集落を対象に行う場合~
        • 「集落人口」「生残率」「移動率」を変更する必要性があります。データの入手方法、集計や加工の仕方などはファイルの中でテンプレートを設けたり説明をしてあります。

ファイルのダウンロード

(1)次をクリックしてダウンロードし保存ください。

 

人口再生シミュレーション」ツール:syuuraku (ここ)

    • 次の3つのファイルが入っています。(事例となっている地区名称は変えて保存ください)
      • 人口再生シミュレーション-Ver25-集落用(海府地区).xlsm ※シミュレーション本体
      • 集落人口集計テンプレー卜ー海府地区.xlsx ※幾つかの小集落人口の合計用
      • テンプレー卜(生残率•移動率•出生率の計算)ver2ー海府地区.xls ※各「率」の計算用
    • エクセル2019、拡張子xlsm、大きさ1500kb、ZIP形式。マクロを多用しています。
    • 使い方の説明は、各ファイルの各シートにあります。また、シミュレーションファイルの場合は「はじめにお読みください」をご覧ください。
    • ウィルスはありませんのでマクロを有効にしてください。
    • ダウンロードしたらzipファイルをクリックしてツールを開き、「マクロが無効にされました」には「コンテンツの有効化」をクリックしてください。
(お知らせ)
    • シミュレーションツールは「Ver25」と表示のあるファイルを使用します。
    • これまでのものと異なる点は次のとおりです。 これにより、これまでのものと比較すると、5年先でコンマ以下程度の差が生じます。
        • 「移動率」計算で使うh27国勢調査からr2国勢調査の間の「生残率」について、単年度値でしたが2期間(h27、r2)の平均値を使います。
        • 生まれる子どもの男女比を各106対100としていましたが105.2対100(ここ)としました。
        • 人口の置き換え水準となる出生率を2.08としていましたが2.07(ここ)としました。

(2)動かす前に次のことを行ってください。

 

①地域の移動率(流出入率)と、前期からの変化を確認する。

    • エクセルファイル「テンプレー卜(生残率•移動率•
    • 出生率の計算)ver2.xls」を開いてください。
    • 「移動率計算」シートの上方向に右のような移動率の比較グラフがあります。
    • この例のような、大きな差がある年齢階層のところは何らかの理由があるか考えます。「修正(人数記載)」欄に人数を記載すると移動率が変化します。
    • この場合、格差の理由が分かれば、「こうなるであろう」という修正を行います。理由が分からない場合は、(ここ)に記載したような方法をとり、当ツールの使用は避けた方がよいと思います。

(グラフ説明モ)

  • 「ゼロ」の線よりも上が流入で下が流出です。

②予めセットしてある事例をなぞる形でツールを動かしてみる。

    • 今回のツールは、佐渡島の「海府」地域の幾つかの集落を例にしてデータをセットしてあります。
    • まずは、この例をなぞる形でツールを動かせてみると、全体イメージがわかり身近に感じてもらえると思います。
  • ⇒その方法は、(ここ)にあるサイト内容をご覧ください。

2三つのこと

 

(1)お手伝い ~気楽であれば~

    • 使ってみようという方で、わからないところがある方がありましたら、データをセットして提示した佐渡島の各地域の例のようなお手伝いをいたします。ただし、仕事でもなく責任もない気楽な形の範囲とします。
    • 大切なこと
      • 自分で行うことが大切と思います。自分で計算に携わった方と見聞きしたことを基に話している人との違いはすぐにわかるほどです。人口にまつわる誤解や新たな気づきを得るために自分で計算に携わってみjましょう。
      • 経営では、率、グラフは、よりはやく理解する、他人のものを評価するものです。しかし、「改善」は「生のデータ」みることを出発点としましょう。

 

(2)多様なアプローチを考えよう ~一見すると不思議な「人口」~

①年間2名の移住で200名ほどで安定した人口へ

一人でも移住が続けば消滅はなく、そこに結婚、出産があれば上のアイキャッチ画像のようになることは当然の現象てもあります。ただ、これができる集落であれば、今日のような不安定な人口ピラミッドにならなかった・・・というのが経営では常に指摘されることでもあります。

②紹介:田園回帰1%戦略

NHK「クローズアップ現代」で、2015年12月9日放送で「移住1%戦略」として紹介されました。(ここ)  このような継続への目安づくりもあります。

③国土のグランドデザイン

山間地域のモデル集落(人口1000人)で、仮に移住(10人/年)を見込んだ場合、人口は減少するものの緩やかな減少にとどまるとともに、小中学生の人口(現状71人)は一定数を維持できる(ここ)…..と5ページにあります。このような継続への目安づくりもあります。

(3)移動率が高い若者層が少ない場合は、当ツールは使用しない。

集落人口が1000人前後になってくると、高校卒業しての流出、Uターンによる流入などで移動率が高い「5歳階級年齢人口」の人数が10人前後と少なくなってきます。そして、移動率計算の結果が不安定になります。移動率計算表は2期間分となっています。両者を比較して変動が激しい場合は、将来を推計するためには当ツールは使用しない方がよいと考えます。

その場合の「集落」の将来についての検討と対策は、別記事「人口95人の集落へ年2名の移住⇒こんなことが起きる!~人口減少へのアプローチを変えよう-その3~」「人口からみた集落(小地域)の維持?再生?継続? ~アプローチを変えよう―その4~ 」をご覧ください。

なお、この場合に「移動率」を任意に決めて、いろいろなケースを計算することをお勧めします。例えば、若者の流出入については推定値や目標値を設定して計算するとか、定年になった古里出身者に「終の棲家」にしたもらったらどうなるか計算するとか、移動率が低い30歳以上の年齢階層は生残率だけで計算して、現時点で集落の活動を担っている人が将来何人になるかを知るなどです。

 

 

 

 

 

What do you think?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です