父: 中国政府は、去年末の時点の中国本土の人口が推計で14億1175万人と、前の年に比べて85万人減ったと発表。中国の人口が減少に転じるのは61年ぶりで、この傾向が続けば今後の経済成長に影響を及ぼすことも懸念…とあるよ。
娘: NHKのNEWSWEBね。うまくいかないものね。
父: いやいや、「成功したね」の話をしようと思ったんだ。
娘: なぜなの? 困っているんだよ!
父: ほら、人口には慣性(の法則)があるよね。
娘: 知っているよ。対策しても、すぐには結果は出ない。数十年かかることが多い…だよね。
父: そう。次のグラフは、佐渡島の人口を合計特殊出生率を変えて計算してみたものだよ。
娘: 島外との流出入がない「封鎖人口」での計算だね。見ると赤の部分の生まれる子どもの数だけが違うね。他の年齢層の人口は同じだね。
父: うん。人生100年とすれば、毎年1歳までの子どもの数が多くなるだけだよね。
娘: 人口全体が減るのと子ども達が年々増えるグラフを描くと、増える子ども達が全体の6割を占める位になるまでは、人口全体では減少する。だから60年間かかる...ということかな。
父: だから、目指していたことの結果が出た。成功!と言ったんだ。
娘: 少しこじつけみたいね。まあ、人口対策は長期戦ということを言いたいんでしょ!
父: 佐渡でも次のグラフのように同じことがあったよ。
娘: 戦後に多くの復員があって生活が苦しくなったときだよね。
父: 全国どこでも起きたから、日本経済復興に向けて、東京、名古屋、大阪方面の経済圏へ大量に人口移動!
娘: このような大がかりの対策があれば短期間に達成できるのね。減らそうという計画だったから確かに大成功かもね?
父: そうだね世界からの移民などがあれば短期間で達成するものね。 実際には、いつかは人口移動が止まると思ったけれど、残念ながら今日まで止まらなかった。
娘: 戦後の復興計画や佐渡の場合では企業誘致による出荷額倍増と観光倍増計画による観光客倍増、そして移民などの大がかりの対策ができないのであれば、根本的な解決にはマラソンみたいな長期戦が必要だということね。
父: そう思うよ。人口対策は今は前世代の結果であり、次世代の原因を今つくっている…と言えるかな!
娘: なるほど。
父: ほらっ! 公開した人口再生シミュレーション・ツール(ここ)は、先々のことを予行演習みたいに机上で行えるよ。使ってほしいね。
娘: 結論はそこね。それが今日の目的なのね(笑い)
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