娘: これって、図表のことだよね。
父: そうだね。国の企業誘致政策と県の観光倍増計画が契機となり僅か数年で本当に倍増したね。人口減少の流れ変わったのがグラフでわかる。
娘: 確か、お父さんも企業誘致でUターンしたんだよね。観光は、うまく離島ブームに乗れたのかな?
父: そうだね。雇用は農家の人達が多かったね。当時は、冬場に出稼ぎにいく時代だったんだ。また、観光は沖縄と同程度の入込数だったと思うよ。
娘: なるほど。その当時の状況と今が似ている構図にあるというの?
父: うん。世界遺産登録で考えるられる最も成果があったときを想定してシミュレーションしてみたよ。
娘: 佐渡の「夢」として計算してみたわけね。でも産業規模が大きくなると、「人手不足」が更に出るよね。
父: そうだね。特定地域づくり事業協同組合で移住者の受け入れや定着をねらったり、事業者の雇用対策として組合設立などの動きもあるようだからね。また、短期的にも雇用の需給をつなぐサービスも始まったようだしね。紆余曲折があるだろうけれど、修正を繰り返しながらうまくいってほしいと思うよ。
娘: でも、絶対的な人で不足があるんだよね。
父: そうだね。ただ、表ののように65歳まで働ければ人数的には足りるかもしれないね。
娘: 「人口の定常化」って何?
父: 国は、次のように言っているよ。どこかで人口減少が止まり安定して持続できるようになることだね。
娘: どんな計算をするの?
娘: えっ? 施設をつくったり「空き家」を「店」に改修するのも波及効果なの?
父: もちろんだよ。世界遺産登録を見込んで施設をつくったり、空き家を改築したり、店を改装するのは大きな波及効果を生むよ。
娘: そうか! じゃあ、100万人観光となり、個人客が多く、車が多いとなれば、どの道路でも店頭近くを観光客が通るよね。一般の店でも観光客用のものを揃えるために、お金を出して準備するのも波及効果になるのね。
父: そのとおりだね。
娘: 地理的距離や時間的距離をコストその他で感じさせないとなればIT企業などだよね。また、「多様な働き方」からみれば、「仕事する場を佐渡にしてもらう働き手」の誘致かな。
父: そうだね。
娘: えっ? これって、「地産地消」のこと?
父: 「地元で必要なものは地
元でできるだけつくる」ことだね。「地消地産」かな。
娘: そんなことで効果があるの?
父: 大きいね。ほらっ! 原料の値段が上がると、その原料を使っている多くの商品の値段が一斉にアップするよね。その原材料などを地元でつくっていれば生産高もあがり更なる波及が始まるよ。ツールでは、各産業共に10%アップした例を示したよ。この場合、しない場合に比較して38億円の売上効果があったよ。
娘: 身近な例
を考えると、「欠航」すると店の棚がガラガラになるのを見るけど、あの棚が地元の商品で埋まれば、その納品者の売上もあがり波及が始まる…ってことだよね。
父: こうして出たのが、「売上効果」効果880億円、「雇用効果」4385人だね。前述のように「雇用効果」の方は、前述の佐渡観光交流機構の同報告書では2倍位になるようだね。
娘: 令和3年の佐渡の産業の総売上高は2750億円で、雇用人口は23734人だから凄い数値だね。
父: そうだよね。どの地域にもない大きなチャンスが目の前に迫っていると思う。
娘: 右のグラフは、世界遺産登録の翌年の入込数を”100″とした場合の、その
後の入込客数の推移ね。すぐに減る場合もあるんだね。
父: そうだね。これだけ期待し準備しているようだから、減少からスタートすることはないと思うよ。
娘: それに、減少してから増えるところもあるしね。修正しながら進んでいるだろうね。
父: まあ、これだけのチャンスがある地域は、今の時代では中々ないと思うよ。
娘: 頑張ってほしいね。
ゲームのようにシミュレーションしてみよう‼
~ツールのダウンロード~
次にあるエクセルファイルをダウンロードして使ってみてください。
➡連関表シミュレーションver3-sekaiisankouka(ここ)
事例として「数値」を入力してありますから、それを訂正したり、思いつくアイデアで当たらな数値を入力してみてください。
なお、このツールは20年近く前の佐渡の産業構造を基に作成したものです。近似値となる場合があっても、「公」の場で使うものとはならない点に注意ください。佐渡市には新しいものがあると思いますが、誰もがゲーム感覚で使うようにはなっていないか、使えるとしても公表はしてはいません。
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